連合奨励コーナー

ふじのくに美しく品格のある邑づくり連合奨励賞制度

多くの登録邑では地域の宝(=地域資源)を大切に思い、自助・共助により保全、継承活動が行われています。
こうした地道な取組に対し、幅広く光を当てることにより、活動に対する励みや自信を与え、地域活動や活動の誇り等意識の醸成を図る必要があります。
そのため、連合奨励賞を導入し、各邑づくりの継続や発展を支援するとともに他地区への波及を図っていきます。

平成28年度連合奨励賞受賞邑

邑名 十足 (とうたり)
市町 伊東市
活動の概要 地区内の水田で丁寧に草刈りをするなど、ヒガンバナをきれいに見せるための努力を続けている。毎年9月には美しい農村風景に真っ赤なヒガンバナが咲く風景が見られ、この美しい景観を求めて散策者やカメラマン、スケッチする来訪者が増えている。
平成25年より、JAあいら伊豆の若手職員に草刈り作業への協力を得るなど、外部人材の支援を受けた保全活動と交流活動が定着しつつある。
評価点 地道な協働による草刈等により地域資源を守る努力を継続し、里山の原風景を保全すると共に、地域の農産物を地域内で販売する機会が増えるという好循環を地域住民の力で作りだしている取り組みは他の模範となる。

邑名 二子湧水の里 (ふたごゆうすいのさと)
市町 御殿場市
活動の概要 古くから富士山の恵みを受けて育まれてきた自然を活かし、水稲、水かけ菜を中心とした多彩な農産物が盛んに栽培されている。邑をめぐる約7㎞の水路は江戸時代に築かれた地域の財産で、これを農業者、非農業者が一緒になって保全する活動を実施。  
多岐に渡る活動を通じ、次世代に地域の歴史や文化を伝えると同時に、ハイキング道の整備や銀杏の特産化、湧水を利用した小水力発電など新しい事業への挑戦も開始している。
評価点 江戸時代に造成された水路を永続的に維持管理すると共に、交流事業を通じ、湧水や歴史的かんがい施設等を伝承し、新規事業にも取り組む積極的な活動を評価する。オーナー制度や水力発電といった新事業への取組は、他の邑の活動のヒントとなる。

邑名 吉田たんぼ (よしだたんぼ)
市町 吉田町
活動の概要 水田の高度利用を確立し、暗渠排水などの基盤整備による耕作条件の改善を現在も進めることで、地域農業のさらなる発展を目指している。また、良好な耕作条件が周辺地域からも若い農業者を呼び込む要因となっており、将来にわたり安定した営農が期待できる。
評価点 条里制の歴史ある水田において、水稲の作業受託とレタス栽培等を通じた高収益営農により、営農を継続すると共に現代的な農村景観を構築している点を評価。安定した農業経営が、田園風景を後世に継承する秘訣。

邑名 そばの里づくり 佐久間 (そばのさとづくり さくま)
市町 浜松市
活動の概要 佐久間町の住民が一致団結して地域振興と相互扶助の精神に基づき、元気で明るく活力に満ちた住みよいまちづくりを推進していくために「NPO法人がんばらまいか佐久間」を設立。旧佐久間町の全世帯が参加したこのNPOで、地域の課題を自ら解決するために、自主運行タクシー、移住促進、そばによる活性化、高齢単身世帯向けの惣菜提供のためのお店など、幅広い活動を積極的に行っている。H27年10月には「アワビ養殖」の実証実験を本格化させた。
評価点 邑づくりの取り組みが地域住民の日常生活に溶け込み、一致団結して進められている活動を評価する。地域の課題を自ら解決する地域組織の在り方は、今後、人口減・高齢化を迎える県内すべての邑の模範となる。

平成27年度連合奨励賞受賞邑

邑名 韮山金谷 (にらやまかなや)
市町 伊豆の国市
活動の概要 韮山金谷地区は、世界遺産に登録された「韮山反射炉」にほど近く、重要文化財の「韮山江川邸」などの歴史的地域資源の豊富な地区である。地区では、放任竹林が問題になっていたが、県の紹介などもあり、平成21年に、県外のNPO法人「日本の竹ファンクラブ」と放任竹林整備を協働で行うこととなった。
整備ででた竹を活用し、韮山江川邸に竹灯篭を灯す「竹灯篭まつり」が始まり、その後も継続実施され、平成27年には第7回が開催されて、2日間で約4000人が訪れるイベントにまで成長した。
連携することで、活動が広がり、さらに活動の意欲が高まるという効果が生まれている。
評価点 外部組織との積極的な連携による質の高い取組は、効果やスピード感も高く、他の邑への模範となる点を評価

邑名 パノラマ遊花の里 (パノラマゆうかのさと)
市町 裾野市
活動の概要 富士山の麓の裾野市須山地区、富士山に向かって伸びる市道(パノラマロード)沿いに広がる約2haの農地は、8年前まで荒れた遊休地であったが、今では、春には菜の花、秋にはコスモス畑が広がる人気の富士山の景観スポットになった。
この花の栽培を行っているのが、「裾野市パノラマロードを花でいっぱいにする会」である。最初は少なかった会員も、現在では22の企業や団体が参加する組織となり、種まきや草刈の際には、市民ボランティアを加え100人を超える人が参加するようになった。また、5年前からは、春には「菜の花&桜まつり」、秋には「コスモス祭り」が開催されるようになり、市民にも親しまれるスポットになり、多くの人で賑わうようになった。
また、平成26年には、河津町の「河津桜」、下田市爪木崎の「水仙」に並び、未来に残したい花風景として「池坊花逍遥100選」に認定されている。
評価点 雄大な富士山の景観というアドバンテージを活かしながら、多様な人が関与できる活動にすることで広げていった点を評価

邑名 本郷 (ほんごう)
市町 藤枝市
活動の概要 平成20年より、株式会社エクノスワタナベとの協働活動により、小田野沢ビオトープの整備を進め、ふる郷の生物環境の保全に取り組んでいる。ビオトープ整備を始めて以降、毎年、ホタル観賞会を継続して実施している。今年度は、鑑賞会に先立ち、生態系に関する専門家である富士常葉大学の山田教授を講師とし、観察会を行うなど、8年経過した今も、地域の大切な資源として管理、活用されている。
評価点 企業との協働により、ふる郷の豊かな自然環境という宝を大切にし、これを地域の子供たちの教育等に活用するなど、活発な活動が行われている点を評価

邑名 中郡地区 (なかごおりちく)
市町 浜松市
活動の概要 混住化が進んだ地域にあって、そば栽培と菜種の輪作による遊休農地の解消を進め、徐々にその活動範囲を広げてきた。平成26年度には、(有)天竜そばニュー冨士屋との活動が一社一村しずおか運動に認定された。平成27年7月には、中郡地区の発意により、そば部会の長野県飯田市研修ツアーが開催され、浜松市内の邑を中心に約50名が参加する大きなイベントとなり、夢の実現に向けて連携が図られた。菜種とそばの輪作は住民から高い支持を得ており、農業への関心を高めている。
評価点 そばを使った遊休農地の解消を精力的に進め、その活動範囲を拡大してきただけでなく、他の邑との連携まで拡大していったことを評価

平成26年度連合奨励賞受賞邑

邑名 下大沢 (しもおおさわ)
市町 下田市
活動の概要 下大沢は下田の奥座敷と言われた蓮台寺温泉のさらに北西方向に位置する急傾斜な山里で下田一を誇る甘夏等、柑橘栽培が盛んな地域である。
昭和40年代頃より、地域から若者が減少し始め、集落活動の支障が出始めた。昭和44年に性別や世代の垣根なく地域が一つとなる場を作りたいという思いから「下大沢山里会」を発足させ、様々なイベントを開催するようになった。
昭和45年からは、つづら折りの生活道路沿いに数十メートル間隔で交通標識看板設置している。ユーモアを交えた標語を考案し手書きすることで交通安全喚起だけでなく集落内や来訪者を和ませ現在では地域のシンボルとなっている。
また、平成23年には市内ボランティア団体と協力し東日本大震災の被災地に甘夏100箱を送り届け、近年は市内まちづくり事業に取組むNPO法人と協力し、ブランド化を進める「開国紅茶」の都市農村交流を通じた栽培を手掛けている。
評価点 ・昭和44年から長きにわたり継続して活動している点が評価できる。

邑名 沼田ロマンチック街道 (ぬまたロマンチックかいどう)
市町 御殿場市
活動の概要 本地域は富士山を望む水田地帯で広域農道「ロマンチック街道」沿いに美しい農村景観が広がっている。
平成19年度より農村環境の大切さを地域の人々に伝えるために小川にホタルの幼虫を放流し、環境環境や周辺の環境保全に努めている。平成20年からは遊休農地利活用し試行錯誤の上、ブルーベリーを植栽。平成23年7月にはブルーベリー狩り園が開園に至った。
平成25年にはホタル保全の地道な活動が功を奏し、はじめて沼田で育ったホタルで鑑賞会が開かれ子供から大人まで80名もの参加があった。また、平成26年10月には遊休農地拡大防止と地場産野菜を販売して地域の賑わいづくりにつなげようと「沼田ロマンチック街道農産物直売所」をオープンさせ地場産の米、野菜の他ブルーベリーの加工販売も開始した。
評価点 ・ホタルの保全活動やブルーベリー狩園の開園など多様な取組が評価できる。
・ホタル保全活動や遊休農地利活用を通じて、農村環境を保全・継承する活動を評価。

邑名 池ノ谷・閑蔵 (いけのや・かんぞう)
市町 榛原郡川根本町
活動の概要 池の谷・閑蔵は川根本町の山あいにある全7戸の集落である。2つの集落は大井川水系の河川で分断されており吊り橋で結ばれるといった厳しい生活環境にある。
昭和53年からは先代の尽力により全戸協力のもと、キャンプ場を設営し現在も運営を行い年間2,000人もの来訪者を受入れている。地域ではブランド茶「川根茶」を栽培されており、人手不足の解消と交流を図るため、平成12年度より援農ボランティアを受入れている。
これまで茶栽培で最も忙しい時期に毎年3~4名受入れており、援農者は当該地域に愛着を持ち産品購入や再来訪するなど着実に当該地域のファンを増やしている。また、平成24年からは「川根茶園喫茶」により高品位の川根茶により地域の来訪者をもてなしている。
評価点 ・小集落でありながら積極的に活動を行う姿勢が評価できる。
・美しい集落風景の中には、全7戸の集落でありながら地域ブランド「川根茶」の栽培・PRとキャンプ施設運営などの活動を通じて、都市と農村の交流を積極的におこなっている姿を評価。

邑名 源氏とひまわりの里 (げんじとひまわりのさと)
市町 袋井市
活動の概要 袋井市北部の水稲、温室メロン、茶の栽培が行われている。次世代によい地域を残したい、定住者が増えてほしいという思いで平成14年から「源氏のひまわりまつり」を実施している。
4ha規模の10月に咲くヒマワリは圧巻で、近隣市町のほか観光客ツアーの立ち寄り場所ともなっている。
祭りの際は地域一丸となりヒマワリ油を使った食事、メロン等地産の食提供の他、餅つき大会、コンサートなどバリエーションに富んだ内容となっており、付近の畦道にはコスモスを植栽し地域景観を一層引立たせ、来訪者をもてなす取組を行っている。
評価点 ・景観形成により新たな価値を想像する姿勢は他地域の模範。
・地域資源を磨き、集客に繋げる取組は、他の地域にも参考になる。