平成29年度 連合奨励賞受賞邑(4邑)

上佐ヶ野わくわくの里 (かみさがのわくわくのさと)

市町
河津町
邑の概要
平成12年度に中山間直接支払制度、平成20年度より美農里プロジェクトに着手するなど、先駆的に協働活動に取り組んでいる。地域内では、Uターンの若者が耕作放棄地を活用した新たな農産物(黒ニンニク)の栽培に取り組み、ブルーベリーの体験農園は、体験農園の8割がリピーターであるなど、安定した運営がなされ、ジャム等の加工品作りにも取り組む。また、地域外住民による地域資源を活用したキャニオニング等の自然体験イベントを開催するなど、地域に新たな活気が生まれている。
評価点
地元出身の若手農家がベテラン農家の技術を学びながら新たな農産物の栽培を挑戦している点は、模範的な邑の姿である。地域住民による自然体験イベント等の地域資源を活かした取組など、地域活性化に向けて積極的な展開が行われている点が評価できる。

岩本山とかりがね堤を守る邑(いわもとやまとかりがねづつみをまもるむら)

市町
富士市
邑の概要
地区のシンボルである岩本山やかりがね堤、優良農地を協働で保全するため、平成24年度から美農里プロジェクトに取り組んでいる。遊休農地へ向日葵やコスモス、蕎麦といった景観作物を植栽し、岩本山から望む富士山に花を彩った新しい景観を創出している。収穫した蕎麦は、老人ホームや幼稚園に振る舞われるなど福祉施設や学校との連携にも力を入れている。
評価点
遊休農地への多彩な景観作物を植栽し、地区のシンボルである様々な美しい景観を維持・発展させている。景観作物や蕎麦の植栽を基に、福祉施設や学校と連携するなど多彩な取組を行っている点が他の地域より優れており、評価できる。

蛭ケ谷(ひるがや)

市町
牧之原市
邑の概要
丘陵地に挟まれた平地では米、山間の傾斜地では茶を生産している。水田の裏作はレタスやネギを栽培し、農地の有効利用を図っている。平成26年度からは美農里プロジェクトに着手し、農地や農道脇の花の植栽等を実施し、美しい景観が守られている。地域では、子供を対象に、自然薯栽培の指導を実施しているほか、鎌倉時代から続き国の重要無形民俗文化財に指定されている「蛭ケ谷の田遊び」を地元の伝統行事として大切に守っている。
評価点
農地保全や景観形成に取り組み、鎌倉時代から続く伝統行事を守り、伝統を継承していくことができる体制を維持している点が評価できる。

カカシ祭りの里 新野 (かかしまつりのさと にいの)

市町
御前崎市
邑の概要
茶園の基盤整備に合わせて推奨品種である「つゆひかり」への改植を推進し、地区を流れる新野川の年2回以上にわたる環境保全活動により、ホタルが生息する環境を保全している。地域の振興と、地域外の人たちとの交流を目的としたカカシ祭りを平成13年より開催し、交流人口も増加している。茶業の発展を願う「新野左馬助公献茶祭り」は、新野左馬助公顕彰会と連携して、PR看板設置や左馬武神社への新茶献上等、広報にも積極的である。
評価点
邑の取組を地域の恒例行事として定着させるなど積極的な取組が展開され、カカシ祭りというユニークなイベントを通じ交流人口の拡大に努めている点が面白く、評価できる。