むらのおと38
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静岡県知事直轄組織多文化共生課国際交流員ヴォ・ティ・ホン【ベトナム】学校の給食にも提供されている牛乳がとても速いスピードで作られています!にゅうぎゅうたん なこう じゅん かんたん な車/東名高速沼津IC、新東名高速長泉沼津ICより 約45分電車・タクシー/JR函南駅よりタクシーで約15分・JR熱海駅よりタクシーで約20分田方郡函南町今回は 函南町丹那にある『酪農王国オラッチェ』を取材しました。函南駅から車で約20分で行ける、緑いっぱいで自然が豊かなところでした。思い出いっぱいの旅は、面白い発見から始まった。『酪農王国オラッチェ』の入口で、この看板を見た瞬間、「なるほど!」と思いました。取材に行く前は、「オラッチェってなんだろう?」と気になりましたが、その時はじめて分かりました。「オラッチェ」は「ORATCHE」で、「Organic, Refresh, Agriculture, Tanna, Comfortable, Healthy, Ecology」という英語の頭文字で作られた言葉です。「オラッチェ」の意味を知って、看板に書いてあることを自分で実際に体験したいと思い、すごくワクワクしました!今までテレビ等でしか見られなかった乳牛を実際に見た最初の印象は「デッカイ!!」でした。思ったより大きいことや、どの牛にも生まれたら番号が付けられることに驚きました。今回見学した牛舎には、ホルスタイン種の雌牛が約150頭飼育されており、1日当たり1頭の雌牛から20リットルの生乳が搾られるそうです。その生乳から牛乳、ヨーグルト、チーズなどに加工されます。とても面白く思ったのは、牛たちが早く乳を搾ってほしいと生乳を搾る小屋に自ら入ってきて、行列を作ることです。妊娠中の牛、神経質な牛などは別の牛舎に移動させることにも、すごく気配りを感じました!長い歴史を持つ丹那牛乳オラッチェの向い側に、丹那牛乳という70年ほど前から稼働している牛乳工場があります。搾られた生乳は時間が経つと酸化し、味が落ちてしまうそうです。丹那牛乳は他の牛乳工場と違って、工場が酪農家の近くにあるので、短い時間で酪農家から工場に生乳を運ぶことができます。そのため、雑菌が少ない栄養成分の多い生乳が加工できます。そして、工場に運ばれた生乳が検査や加工、梱包を経て翌日か翌々日には製品として出荷されると聞いて、そのスピードにとても驚きました。はじめて実際に見た乳牛丹那好循環が持続する仕組みオラッチェから車で5分ぐらい移動して、堆肥場を見学しました。牛糞に空気を入れて3か月かけて乾燥させた後、また3か月かけて発酵させることで、堆肥になります。牛糞は普通なら産業廃棄物になってしまいますが、堆肥にすることで無駄なくおいしい野菜や牧草が作れます。牧草を食べた牛の糞はまた堆肥になります。そのような好循環が持続していることはSDGsの考え方に合致しているので、大変勉強になりました。オラッチェで楽しめるいろいろな体験生クリームが入ったビンを15分ふり続けると生クリームがバターに変身する「バター作り体験」、雌牛のおうちで自分で乳を搾ってみる「乳しぼり体験」、「Farm Friend Park」や「ラビットスクエア」でヒツジ・ヤギ・ポニー・うさぎなどにエサをあげる「エサやり体験」、じゃが芋を収穫して持ち帰りができる「季節の野菜の収穫体験」をとても楽しく体験しました。田んぼや畑が続いている風景でふるさとを懐かしく思ったり、初めての乳しぼり体験が印象に残ったり、とてもとても思い出いっぱいの一日になりました。さらに、『酪農王国オラッチェ』では地域をより良くするために、みんなが協力して取り組んでいることにとても感動しました。『酪農王国オラッチェ』がもっともっとたくさんの人々に知られ、理想的な地域づくりができると良いと思います!

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