むらのおと38
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遊びに来て!伊豆半島のほぼ中央に位置する茅野地域。天城連山や鉢窪山をはじめ、天城越えで有名な浄蓮の滝や八丁池、滑沢渓谷やわさび田などがあり、富士箱根伊豆国立公園や伊豆半島ジオパークにも指定されている自然環境豊かな地域です。集落内の農地「茅野の棚田」を後継者不足から守るため、2005年に地元農家の有志が集まり「はちくぼ会」を結成。さらに若手を取り込もうと「鉢窪塾」を立ち上げ、地域の保全活動や情報発信に努めていましたが、やがてライフステージの変化により参加メンバーが減少。そこで、地域・企業等連携型農村再生デザイン事業を活用して、さまざまな活動を意欲的に取り組んでいます。「大学生と力を合わせて、無農薬や減農薬による田植え、稲刈り、天日干し、地域所有の精米機などを使って黒米などを生産しています」と話すのは、「はちくぼ会」会長の山本宗男さん。静岡大学理学部の学生と早稲田大学社会科学部落合教授ゼミが協働で、学生の感性や視点を活かして茅野の魅力を発掘・発信。昨年秋には浄蓮の滝で軽トラ移動販売車を活用した農産物を販売する「はちくぼマルシェ」を開催したり、茅野の名産品を静岡市内や東京へ出張販売する試みもスタートさせています。最近では鉢窪山への遊歩道を整備するプロジェクトに静大生が参加。専門知識を活かして、花木の植栽や樹木に名札をつけるなど、浄蓮の滝と一体となった観光振興に協働で取り組んでいます。ほかにも福祉施設と連携し、ライ麦の麦踏などを行い、環境にやさしいストローづくりを進めています。といってくれる大学生もいるんですよ」と笑顔を見せる山本さん。めに、大学生など多様な主体と連携しながら、課題解決に向けた活動を展開していきます。「将来、茅野に移住したい今後も茅野を盛り上げるたスメのハイキングコ者にオ心初やまもと  むね お       スースが完成!●山本 宗男さん伊豆市湯ケ島で生まれ育つ。はちくぼ会の会長。いなかったため地元にもあまり知られていない山でしたが、2018年から地元の皆さんの力で遊歩道の整備がなされ、2019年2月には山頂付近に間伐材で作ったベンチや展望スペースを設置しました。晴れ渡った日には展望スペースから富士山鉢窪山に遊歩道が完成しました。今までは登山道などが整備されてを眺めることもできますよ。石窯ピザ焼き体験とキャンプ場Farmers Hill(ファーマーズヒル)鉢窪山の保全活動の一環として、静岡大学理学部と早稲田大学社会科学部のゼミ生が加わり、 農作業のほかにも花木の植栽や樹木の名札付け、鳥獣害防止柵の設置などを一緒に行っている。軽トラ自動販売車で農産物を販売「はちくぼマルシェ」はちくぼ会と同市月ヶ瀬の福祉事業所プラムが栽培したライ麦の茎を使ってストローに加工。早稲田大・静岡大ゼミと協働で活動する『8936LABO〜伊豆はちくぼ山麓プロジェクト〜』が栽培したライ麦を使って北欧の伝統装飾「ヒンメリ」を展示販売するイベントを開催。森の手作り屋さん「かたつむり」がFarmers Hill にリニューアル。大好評だったピザ焼き体験を継続し、宿泊体験にキャンプ場が仲間入り。工芸品づくり、川下り、薪割り、五右衛門風呂、農業体験など多くのアクティビティが楽しめる。伊豆市湯ケ島892‐66 0558-85-2104有 月・火・水曜定休

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