
歴史ある水田の邑
上小杉地区に広がる水田は、平安鎌倉時代の伊勢神宮の荘園小杉御厨跡です。古くから伝わる水田は、今も稲作が行われ、米農家の間では「大井川の伏流水と豊かな土壌がおいしい米を育てる」と言われています。この美田を守るため、子供会や自治会が協力し、「中の島地域環境保全活動組織」が保全活動を行っています。

次世代に継承される伝統
地域にある上小杉八幡宮では毎年10月にその年に生まれた晴れ着姿の男子2名が、神官の行司で立ち会う神相撲や、地元から選ばれた青年が綿の袴姿で、徒歩による流鏑馬式を行います。神相撲では、可愛らしい赤ちゃんの姿に立会人、見物人が皆笑顔になる微笑ましい神事です。地域全体で伝統を再現し、次世代に継承しています。

安心安全の野菜が買えます
中の島地区の農産物生産者は近隣のファーマーズマーケットでの出荷販売を通じ、地場農産物等の生産拡大と地域農業の振興を目指すとともに、消費者と農家の交流活動を進めています。お米の他、とれたて新鮮な特産物はJAおおいがわ まんさいかんなどで購入できます。歴史ある水田地区に住む地元の小学生にも、稲作体験を通じて田んぼの役割や、生き物の事、食について改めて学べるようにしています。

偉大な流れ大井川と報徳精神が育むコスモスの里
大井川の下流左岸に位置する西島地域では、平成11年から地域内外の人々に楽しんでもらうため、コスモスの植栽をはじめました。さらに、「ふじのくに美農里プロジェクト」を通して活動を広げ、地域住民と一緒にコスモスの栽培やビオトープでのメダカの飼育を行っています。
西島地域はコスモスの里として定着し、平成23年には周辺名所旧跡などの地域資源を巡るバスツアー「地域再発見の旅」のコースにもなっています。特にコスモス畑は参加者に大変好評で、口コミにより年々コスモスが咲く時期の訪問者が増加しています。

偉大な流れ「大井川」の水防の歴史
大井とは「偉大な流れ」という意味ですが、一旦洪水ともなれば下流の住民にとってはそれは恐ろしいものでした。現在の堤防は明治29年に完成しましたが、それまでは志太南部を奔流していたため、人々はその間の微高地に田を開き民家を点在させていました。西島や下流の飯淵地区は、大井川の流れが特に激しい地域であったため、大井川の氾濫に備えて、自分の家屋敷を洪水から守るための「舟型屋敷」が点在していました。現在では強大な堤防の建設、土地改良事業や道路網の整備により、舟型屋敷はほとんど見られなくなりました。西島報徳社が地区の農業の活性化を目的として創立されました。
明治中ごろに現在の大井川の堤防が建設されたことは、地域の発展に大きく貢献しました。

歴史ある句碑、現代の歌碑
俳人笑山、秋富、雪岡らがつくった同人組織「六鯨舎」。その笑山の辞世の笑山句碑が西島自治会館敷地の福寿院廃寺墓地にあります。この句碑は六鯨舎の同人が寛文十年(1798年)に建立し、俳句碑としては志太地区でも最も古いもののひとつです。
現代の物では県内の地名が散りばめられた歌詞が印象的な、氷川きよしのヒット曲「大井追っかけ音二郎」の歌碑が旧大井川町民の有志の募金によって大井川陸上競技場の構内に建立されました。

迫力の「のろし」朝比奈大龍勢
静岡県指定無形民俗文化の朝比奈大龍勢。戦国時代に朝比奈城と朝日山城の連絡手段として上げられていたのろしが起源となっています。殿、新舟、桂島、羽佐間、宮島、小園、玉取の各地域がそれぞれに打ち上げ、全部で30発の白煙が空に向かって打ち上げられます。2年に一度のこの行事は、満開のコスモス畑の中で行われます。開催情報は藤枝市ホームページをご覧下さい。
見事なコスモス畑は殿地区の秋の風物詩です。地域の大人から子供まで皆で協力して種まきや種取をし、ピンクの愛らしいコスモスを咲かせています。毎年9月下旬から10月中旬頃が見頃です。コスモスの花の時期にはイベントが開催され、地場産品を購入できます。毎年、栽培する場所が変わりますが、殿公会堂周辺を目指して行くと、案内板が出ています。

次世代に伝える夏の伝統行事
殿地区では毎年8月23日に伝統行事の「虫送り」を行います。鐘を鳴らしながら、あぜ道に立てた松明に火を灯し、燃える松明に虫が飛び込む習性を利用した、農薬がない時代から続く害虫防除方法です。子供たちも参加して火に飛び込んだ虫の魂を供養し、農産物の豊作を祈願します。祈りの籠められた松明が田畑を照らし、幻想的な情景を見ることができます。
以前は県内各地で見られた農行事ですが、現在では数少ない貴重な風物詩です。

地酒「岡部丸」と「朝比奈玉露」、「朝比奈かぶせ茶」、「朝比奈てん茶」などの被覆茶
殿地区周辺では酒米「誉富士」の栽培が盛んです。収穫された酒米は初亀酒造で仕込まれ、純米酒『岡部丸』となります。地域の特産でもあるお米を作る事を小学生も体験し、収穫の喜びを伝えています。また、お茶の栽培も盛んで「朝比奈玉露」は福岡の「八女」京都の「宇治」と並ぶ日本三大玉露の一つです。お茶摘み収穫の前に茶葉を日に当てず栽培した香り高い玉露は道の駅「玉露の里」でも購入できます。

見渡す限りの大茶園から望む富士山
明治時代に開拓された牧之原台地の菅山原。
現在では大井川から100m以上の高さをくみ上げた水を使い、大切に育てられた美しい緑の大茶園が広がっています。のんびり歩いて散策しながら、茶畑越しに富士山や伊豆半島、海を望む場所を見つけることもできます。菅山原の茶畑を育む水は、高低差100mの高さを大井川から汲み上げて、用水機場から各畑に行き渡るように整備されています。茶畑を潤すために3月から4月頃、スプリンクラーで散水しますので、天気の良い日は茶畑にかかる小さな虹を見つけることができるかも知れません。
この茶所静岡らしい景観を残すために、協力し合い、地域一丸となって、茶畑の保存に力を入れています。皆さんが急須に入れて飲んだ一杯のお茶も、この風景を守る力になります。

伝統のお茶
菅山原地域では、美味しいお茶を作るために、年間を通して水や温度、土の管理などを丁寧に行い、大切に育てています。4月から5月に一番茶の収穫をします。JAハイナン独自の基準をクリアした茶葉は、静岡食セレクション認定を受けているブランド茶「望」として販売されています。散策をしていると、小さな農産物の無人販売所やお茶の直売をしているところもあります。

環境美化活動にも力を入れています
国道473号バイパス菅山インターチェンジから県道242号線に向かい、油田の里公園入口を過ぎた先の右手にきれいな花壇があります。季節の花がここを訪れる人、住まう人の目を楽しませてくれます。茶農家以外の人も協力し、ゴミ拾いなどの活動を行っています。農業用貯水池の清掃、花壇の管理など、地域全体で環境美化活動に力を入れています。次代を担う子供達にも、学習を通して水源のない台地の菅山原での水の大切さなどを伝えています。

展望台小山城から絶景を望めます
奈良・平安時代に条里制が行なわれ、町指定文化財「条里制遺跡」と指定された吉田田んぼ。条里制は土地を正確に区分するために行われた制度で、縦を条、横を里として、これに番号をつけて区分されていました。
その吉田田んぼの北側に展望台として築城された「展望台小山城」。吉田田んぼはもちろん、富士山や大井川が見渡せます。
吉田田んぼのレタス畑から眺める富士山も絶景ですが、展望台小山城から眺める吉田田んぼも是非御覧ください。

歴史あるレタス栽培
昭和30年、米の裏作である麦に代わる葉菜類の栽培が役場、農協の協力を得て中部農業改良普及事務所が始めました。
その中で一番良く育ったレタスは日本に中流していたアメリカ軍の人々の目に留まり、よく売れるようになりました。温暖な気候と1級河川大井川の伏流水により育てられたシャキシャキとしたレタスは、東京市場でも人気を得ている作物です。

レタスメンチカツや吉田まきを是非御賞味ください!
温暖な気候と大井川の伏流水により作られたしゃきしゃきのレタスを使った「レタスメンチカツ」とこのレタスメンチカツをご飯と海苔で巻いた「太巻寿司」は、毎週水・日曜日に朝市と毎年11月3日開催の町産業イベント「小山城まつり」において、JAハイナン女性部なでしこ会により販売されていて、人気商品です。
その他、吉田町商工会青年部により開発された吉田町の特産品(うなぎ、シラス、レタス)の食材を使用した「吉田まき」があり、町内各飲食店でオリジナルの「吉田まき」を楽しむことができます。是非御賞味ください。

川根茶最北産地の山間の桃源郷
大井川上流に注ぐ寸又川に生きづく箱庭のような集落では、お茶と人がやさしくもてなしてくれます。川の蛇行後に形成された池の谷集落と対岸の閑蔵集落は吊り橋によって結ばれています。
寸又川の蛇行切断による河道跡の上流部はキャンプ場、下流部は農地として利用されています。
映画の舞台ともなった山村景観は、心地よい緑のシャワーと、爽やかな風を五感で感じる空間です。

キャンプも鉄道もスリルも満喫
集落は全7戸で形成されていますが、全戸で農林道、簡易水道等のインフラ管理を行っています。また、池の谷キャンプ場の運営・管理も集落が行っています。キャンプ場には、約2ヘクタールのテントサイトと7棟のバンガローがあり、年間約2千人の利用者が訪れています。
池の谷の吊り橋は池の谷集落と閑蔵集落の懸け橋となっており、長さ104m、高さが13mと大井川の吊橋の中では平均的な規模ですが、通行する際の揺れ度は大きくスリル性は他の吊り橋に引けを取りません。
南アルプスあぷとラインは歯車を利用して急勾配をの坂を登る鉄道で、スイスなどの山岳鉄道で活躍しています。大井川鉄道井川線の1.4km区間には日本では唯一のアプト式鉄道が採用され、今日も力強く走っています。池の谷・閑蔵集落の最寄駅の土本駅まで徒歩20分程です。

おもてなしあふれる 高品位な川根茶
本邑は川根茶の産地としては最も北に位置しています。川根山地特有の自然の恵みを生かし、減農薬に努めた循環型農業で高品位な川根茶を生産しており、全国茶品評会では産地賞を受賞するなど、高評価を得ています。
また、平成24年からは、自園自製で日々上質な茶を作ることに情熱を注ぐ農家が、丹精込めて作った川根茶を無料でふるまう「川根茶茶縁喫茶」を実施しています。
人手不足の解消と都市農村交流を進めるため、平成12年より援農隊「ボラバイト」受入を開始し、これまで北海道から沖縄まで多くの若者が自然と人に触れ合いながら農作業に参加しました。
