茶畑にスプリンクラーでの散水
茶畑に小さな虹がかかることもあります

見渡す限りの大茶園から望む富士山

明治時代に開拓された牧之原台地の菅山原。
現在では大井川から100m以上の高さをくみ上げた水を使い、大切に育てられた美しい緑の大茶園が広がっています。のんびり歩いて散策しながら、茶畑越しに富士山や伊豆半島、海を望む場所を見つけることもできます。菅山原の茶畑を育む水は、高低差100mの高さを大井川から汲み上げて、用水機場から各畑に行き渡るように整備されています。茶畑を潤すために3月から4月頃、スプリンクラーで散水しますので、天気の良い日は茶畑にかかる小さな虹を見つけることができるかも知れません。
この茶所静岡らしい景観を残すために、協力し合い、地域一丸となって、茶畑の保存に力を入れています。皆さんが急須に入れて飲んだ一杯のお茶も、この風景を守る力になります。


菅山原のブランド茶「望」
美味しい菅山原の深蒸し茶

伝統のお茶

菅山原地域では、美味しいお茶を作るために、年間を通して水や温度、土の管理などを丁寧に行い、大切に育てています。4月から5月に一番茶の収穫をします。JAハイナン独自の基準をクリアした茶葉は、静岡食セレクション認定を受けているブランド茶「望」として販売されています。散策をしていると、小さな農産物の無人販売所やお茶の直売をしているところもあります。


菅山原環境美化活動
住まう人も訪れる人も綺麗な花で癒されます

環境美化活動にも力を入れています

国道473号バイパス菅山インターチェンジから県道242号線に向かい、油田の里公園入口を過ぎた先の右手にきれいな花壇があります。季節の花がここを訪れる人、住まう人の目を楽しませてくれます。茶農家以外の人も協力し、ゴミ拾いなどの活動を行っています。農業用貯水池の清掃、花壇の管理など、地域全体で環境美化活動に力を入れています。次代を担う子供達にも、学習を通して水源のない台地の菅山原での水の大切さなどを伝えています。

50年の歴史ある吉田のレタス栽培収穫
シャキシャキで美味しい吉田町のレタス

展望台小山城から絶景を望めます

奈良・平安時代に条里制が行なわれ、町指定文化財「条里制遺跡」と指定された吉田田んぼ。条里制は土地を正確に区分するために行われた制度で、縦を条、横を里として、これに番号をつけて区分されていました。
その吉田田んぼの北側に展望台として築城された「展望台小山城」。吉田田んぼはもちろん、富士山や大井川が見渡せます。
吉田田んぼのレタス畑から眺める富士山も絶景ですが、展望台小山城から眺める吉田田んぼも是非御覧ください。


シャキシャキのレタス
シャキシャキのレタス

歴史あるレタス栽培

昭和30年、米の裏作である麦に代わる葉菜類の栽培が役場、農協の協力を得て中部農業改良普及事務所が始めました。
その中で一番良く育ったレタスは日本に中流していたアメリカ軍の人々の目に留まり、よく売れるようになりました。温暖な気候と1級河川大井川の伏流水により育てられたシャキシャキとしたレタスは、東京市場でも人気を得ている作物です。


レタスメンチカツ・太巻寿司
レタスメンチカツ・太巻寿司

レタスメンチカツや吉田まきを是非御賞味ください!

温暖な気候と大井川の伏流水により作られたしゃきしゃきのレタスを使った「レタスメンチカツ」とこのレタスメンチカツをご飯と海苔で巻いた「太巻寿司」は、毎週水・日曜日に朝市と毎年11月3日開催の町産業イベント「小山城まつり」において、JAハイナン女性部なでしこ会により販売されていて、人気商品です。
その他、吉田町商工会青年部により開発された吉田町の特産品(うなぎ、シラス、レタス)の食材を使用した「吉田まき」があり、町内各飲食店でオリジナルの「吉田まき」を楽しむことができます。是非御賞味ください。


自然がいっぱい、のどかな景観
自然がいっぱい、のどかな景観

川根茶最北産地の山間の桃源郷

大井川上流に注ぐ寸又川に生きづく箱庭のような集落では、お茶と人がやさしくもてなしてくれます。川の蛇行後に形成された池の谷集落と対岸の閑蔵集落は吊り橋によって結ばれています。
寸又川の蛇行切断による河道跡の上流部はキャンプ場、下流部は農地として利用されています。
映画の舞台ともなった山村景観は、心地よい緑のシャワーと、爽やかな風を五感で感じる空間です。


人気のキャンプ場
人気のキャンプ場

キャンプも鉄道もスリルも満喫

集落は全7戸で形成されていますが、全戸で農林道、簡易水道等のインフラ管理を行っています。また、池の谷キャンプ場の運営・管理も集落が行っています。キャンプ場には、約2ヘクタールのテントサイトと7棟のバンガローがあり、年間約2千人の利用者が訪れています。
池の谷の吊り橋は池の谷集落と閑蔵集落の懸け橋となっており、長さ104m、高さが13mと大井川の吊橋の中では平均的な規模ですが、通行する際の揺れ度は大きくスリル性は他の吊り橋に引けを取りません。
南アルプスあぷとラインは歯車を利用して急勾配をの坂を登る鉄道で、スイスなどの山岳鉄道で活躍しています。大井川鉄道井川線の1.4km区間には日本では唯一のアプト式鉄道が採用され、今日も力強く走っています。池の谷・閑蔵集落の最寄駅の土本駅まで徒歩20分程です。


産地で飲むと美味しさ倍増です
産地で飲むと美味しさ倍増です

おもてなしあふれる 高品位な川根茶

本邑は川根茶の産地としては最も北に位置しています。川根山地特有の自然の恵みを生かし、減農薬に努めた循環型農業で高品位な川根茶を生産しており、全国茶品評会では産地賞を受賞するなど、高評価を得ています。
また、平成24年からは、自園自製で日々上質な茶を作ることに情熱を注ぐ農家が、丹精込めて作った川根茶を無料でふるまう「川根茶茶縁喫茶」を実施しています。
人手不足の解消と都市農村交流を進めるため、平成12年より援農隊「ボラバイト」受入を開始し、これまで北海道から沖縄まで多くの若者が自然と人に触れ合いながら農作業に参加しました。