久留女木の棚田
久留女木の棚田

久留女木の棚田

「久留女木の棚田」は新東名高速道路浜松SAスマートICから車で約20分の位置にある。「日本の棚田百選」に選定されたり、景観賞を受賞したりするなど、静岡県を代表する農村景観の一つである。また、清らかな湧水が貴重な水生生物の生息環境となっており、農村環境の有する多面的機能が多分に発揮され、多数の観光客が訪れている。


久留女木竜宮小僧の会発足式
久留女木竜宮小僧の会発足式

久留女木竜宮小僧の会

棚田を健全に次世代へ引継ぐことを目的に、平成26年4月「久留女木竜宮小僧の会」が発足。当会では地元農家と外部耕作者の橋渡し役の他、意見交換会を定期的に開催している。また、平成21年度に不二総合コンサルタント(株)と一社一村しずおか運動に認定されており、協働活動により、昨今の中山間地域の課題に対して地域と関係者一丸となって取り組んでいる。


久留女木棚田塾
久留女木棚田塾

米作りを次世代へ継承

米作りを次世代へ継承
浜松市北区引佐町は、平成29年度NHK大河ドラマ「女城主井伊直虎」の撮影地として、一躍脚光を浴びている。当棚田では「直虎が見た風景再生プロジェクト」として、1年間の棚田の耕作を学ぶ「久留女木棚田塾」と、お米作りに触れてみたい人を対象とした「稲作体験会」を展開している。


標高880mにある幻の池「池の平」
標高880mにある幻の池「池の平」

県境に位置する、山々と清流に囲まれた神秘的な邑

浜松市中心部から車で約1時間30分の山間部に位置し、山々と清流に囲まれた自然豊かな農村地域です。長野県との県境で開催される峠の国盗り綱引き合戦や7年に一度水が湧き出す遠州七不思議の一つである幻の池「池の平」は全国的にも有名です。また、旧暦の1月に開催される「西浦田楽」は国指定重要無形民俗文化財に指定されています。


一社一村しずおか運動認定式
一社一村しずおか運動認定式

有名ブランドとのコラボレーション

平成27年度から「一社一村しずおか運動」に「(有)春華堂」をパートナーとして取組んでいます。在来種の雑穀を使用した新しいお菓子の製造販売や栽培体験イベントの開催など、地域資源を活用した都市住民との交流が活発に行われています。


水窪じゃがたを使った各種料理をはじめ、水窪の特産物が振る舞われます
水窪じゃがたを使った各種料理をはじめ、水窪の特産物が振る舞われます

在来作物と山と川の幸が盛りだくさん

山の幸を活かした栃もち、しいたけ、刺身こんにゃく、牡丹鍋等の多くの特産品があります。また、雑穀を使用した料理を提供する「つぶ食 いしもと」やレストランと特産品販売所がある「塩の道 国盗り」は、花見や紅葉の観光シーズンや休祝日には多くの人で賑わいます。平成26年度からは、水窪じゃがた(じゃがいも)をPRするじゃがた祭りも開催されています。


内房たけのこ桜まつり
内房たけのこ桜まつり

春の風物詩

普段は四方を山々に囲まれた閑静な「内房の里」に、多くの人に来ていただき、里の良さを知ってもらうことを目的として、平成24年から毎年4月の第1日曜日に「内房たけのこ桜まつり」が開催されている。祭りでは、稲瀬川沿いに設けられた複数の会場で、様々な催しが行われるほか、たけのこを使ったグルメやジビエ料理も堪能できる。


ざる菊の植栽
ざる菊の植栽

花々がコミュニティを形成

平成24年度より「内房里づくりの会」の活動が開始し、地域の農道や用水路等の農業用施設の保全のほか、遊休農地を活用した菜の花等の植栽活動により、良好な農村環境が保全されている。
また、「芝川花そう会」の植栽活動や「101会」の桜並木を保全する活動など、様々な人々の参加による活動が活発に行われ「内房の里」のコミュニティを形成している。


里の自慢

内房特産の「たけのこ」はもちろんのこと、遊休農地を有効活用して栽培される酒米誉富士から造られた純米吟醸酒 「内房里づくり」も里の自慢の逸品。

「内房たけのこ」
「内房たけのこ」
純米吟醸酒「内房里づくり」
純米吟醸酒「内房里づくり」
古代より雄々しく踏みて~今ここに人々が自然と暮らす
古代より雄々しく踏みて~今ここに人々が自然と暮らす

日本武尊が雄々しく踏みならした地

蝦夷(えぞ)征伐のため、日本武尊(やまとたけるのみこと)が浜名湖を渡り、東征を誓い雄々しく踏みならした地と伝えられる雄踏(ゆうとう)町。浜名湖南東岸と三方原台地末端の低地に位置します。

米作や施設園芸と共に、浜名湖での歴史ある「たきや漁」や定置網漁や採貝の他、うなぎや牡蠣の養殖が盛んです。


活気ある「ゆうとう銀座」を再び… 「すココン祭」
活気ある「ゆうとう銀座」を再び… 「すココン祭」

楽しい出会いを求めて、活動中!

「ゆうとう大好き仲間」が、竹の子掘り、田植え、稲刈りなどの体験イベント、コラボ講座、他の地域へのイベント出店など、様々な活動を展開しています。

また、「ゆうとう」全体が活性化して、賑やかで楽しい明るい「まち」になること。そして、子供たちが将来、「ゆうとうが大好き!」と誇らしく思い、いつでも戻ってこられる故郷になることを目指して活動中。
「すココン祭」は、昔途絶えた「すココン」という伝統行事を今風に復活させ、大人も子供も、一緒に遊ぼう!というイベントです。50余りの企業、団体の協賛をいただいています。


息神社の祭典 8つの字(あざ)
息神社の祭典 8つの字(あざ)

ゆうとうの三代歴史文化財

705年に建立されたとされる「息神社(おきじんじゃ)」では、今でも毎年10月に息神社の祭典が行われています。
また、徳川家康の次男結城秀康生誕の地「中村家住宅」も国指定重要文化財として健在です。
雄踏歌舞伎(万人講)も復活し、今なお上演されています。

希少な水生生物が今も息づく
希少な水生生物が今も息づく

川の道を辿れば水生生物が息づく里山

地域を流れる川は、6月になると乱舞するホタルを各地でみることができます。また、国重要指定文化財の「鈴木家住宅」をはじめ、辻堂などの歴史的建造物や石仏も数多く残され、人々の暮らしは昔からの神事を始め、文化を引き継いだ生活が数多く見られます。

鎮玉地域には、静岡県では絶滅したと思われていたタガメをはじめとして希少な水生生物が生息しています。地元の「NPO法人ひずるしい鎮玉」によって、タガメの生息地の保全活動、ホタル保護のための河川、里山の環境整備を地域住民の協力のもとに進められています。


里山環境を「ふるさとの宝」とする心を次世代へ
里山環境を「ふるさとの宝」とする心を次世代へ

次世代に繋ぐ自然との共生

2012年に県下初の公立小中一貫校として、引佐北部小中学校が開校しました。
引佐北部小中学校には、1年生から9年生までが一貫して地域の魅力を学ぶ総合学習「ふるさと科」で、地域の人びとを講師として、豊かな自然環境のあり方、自然を利用した伝統的な暮らし等、地域住民から学び世代をこえて継承されています。

夏には子どもたちを対象とした鮎の掴み取りイベントや、地元の都田漁協の協力による鮎の友釣り体験などが人気があります。捕まえたり釣った鮎は、ミカンの木でつくられた炭でじっくり塩焼きにして頂きます。


遊休地の再生、森林資源を活かして地域に活力を!
遊休地の再生、森林資源を活かして地域に活力を!

花竹、田んぼオーナー、農産地直売所

少子高齢化と輸入木材の増加によって、山林の荒廃が進んでいます。そうした山林の林床に自生する植物を活用した薬草茶などの開発や、竹林を活用した“花竹”づくりが、「NPO法人ひずるしい鎮玉」によって展開されています。

また、遊休農地である「日比平農場」を地域の人から借りて、お米づくりが行われています。2015年春から、田んぼオーナー制度がスタートし、田植え、草取り、稲刈りを体験することができます。
秋の収穫祭では、とれたお米をつかった田舎ならではの素朴な料理を楽しむことができます。

農産物直売所「たざわの里」では、地元でとれる四季折々の様々な農産物が売られており人気を博しています。


邑(むら)から見える景色
邑(むら)から見える景色

来て!見て!感じて!“山の邑”を!

四季折々の移り変わりを感じ、自然の恵みに感謝し、季節の仕事とともに生きる昔ながらの山の暮らし。その暮らしを春野町杉・川上地区に住む人々は続けています。
都会の生活と比べると不便な事も多いですが、そこには物を大切にする心や地域の横と横のつながりなど、これまで邑(むら)の人と自然が育んできた「良いつながり」「古き良き文化」があります。


子ども中山間地域交流事業の開催
子ども中山間地域交流事業の開催

子ども達に伝え繋げたい“山の魅力”

春野町杉・川上地区には、邑の組織NPO法人「はるの山の楽校」があります。そこでは、地域に根ざした事業の開発や支援、都市住民との交流、環境に関する活動を行っており、平成27年9月には“第1回ラブファーマーズ・カンファレンスinはるの山の楽校”を開催しました。
また近年、子ども中山間地域交流事業を開催しており、街の子ども達に「春野山の村」を拠点に地域の小学校や地域住民と交流することで、都市部と異なる生活や文化を体験してもらっています。


薪割り体験など豊富な資源を利用した農林業体験
薪割り体験など豊富な資源を利用した農林業体験

“山の邑”を次代の産業拠点に!

「春野山の村」の施設を活用し、春野の豊富な森林資源、地域の食材を活かした「木工体験」「農業体験」などの体験活動を来訪者に提供する事により、都市農村交流を通じて春野の良さを感じてもらい、地域の活性化を図っています。
春にはフリーマーケット「山の楽市」も開催しています。

また、春野町杉・川上地区は、お茶の産地でもあります。
新緑のお茶畑は、一見の価値有りです。
静岡県全域で有名なお茶ですが、標高が高い所で作ったお茶は、朝晩の気温差が大きく、美味しいお茶になるそうです。
また、水は春野町の北部に位置する南アルプス深南部前衛にある岩岳山から採っています。山からの澄み切った天然水は春野の財産です。この水を使って炊いたご飯や農作物はとてもおいしいです。

春野の地に産業拠点を確立し、地元の雇用確保や地域再生を図り、「持続可能な社会の構築」を目指しています。

天守への報徳。地域に根差す感謝の文化
天守への報徳。地域に根差す感謝の文化

「掛川地域塾」の活動地域

江戸時代には東海道の主要宿場町として、また掛川城を核とした城下町から発達したこの地は、二宮尊徳(幼名:二宮金次郎)ゆかりの報徳の地です。
土地に感謝し、先祖に感謝し、受け継がれた報徳の精神の形を垣間見ることができる里です。

掛川市中心市街地とそれに隣接する農地では、「掛川地域塾」が活動しています。
掛川城天守閣を望む地域で、市内随一の文教区域でもあり、都市化した住宅地と農地が混在する、県内農村地域の現状を如実に表しています。


農業体験を通じて楽しさ・大変さ・喜びを味わう
農業体験を通じて楽しさ・大変さ・喜びを味わう

「掛川市農業活性化やる気塾」

「掛川市農業活性化やる気塾」は、農業を取り巻く厳しい状況に対し、地域・農業者・農協・行政が一体となり話し合える仕組みを作りました。
掛川市内の旧村単位に組織された24地域塾が、それぞれに特色ある地域農業の振興と活性化を図ることを目的に活動しています。

その中のひとつ「掛川地域塾」は、掛川市農業活性化やる気塾に参加する地域塾として、消費者である地域の非農家住民に農業体験を通じ、農業の楽しさ・大変さ・喜びを味わってもらい、農業への理解を深めてもらっています。
同時に、市街地にある農地の多面的機能の有効性についても、浸透しつつあります。


限定品・掛川オリジナル芋焼酎
限定品・掛川オリジナル芋焼酎

ブランド『掛川焼酎』で良い良い

「掛川市農業活性化やる気塾」の活動により収穫された、サツマイモの活用法を地域で検討し、ご当地芋焼酎『掛川城酎』が発案されました。焼酎づくりの輪を広げるため、原谷地域塾に声を掛け共同でスタート。
さらに、『掛川城酎』を地域ブランドに育てるため、東山口・西山口地域塾とも連携し、遊休農地を利用した「ベニアズマ」栽培を行っています。

『掛川城酎』は、JA直売所や市内酒店で販売しています。
遊休農地で育てたサツマイモを使用して作った芋焼酎。米こうじを使って、芋特有のくさみを抑えた飲みやすい仕上がりが特徴です。
平成27年度で5代目となる『掛川城酎』が完成しました。期間も数も限定ですので、お求めの際は在庫をお問合せください。

景観を彩る美しいあじあさい
景観を彩る美しいあじあさい

湯船あじさいまつり

棚田状の水田は、中山間地域総合整備事業により整然と整備され、管理された法面とあぜ道に植えられたあじさいの水田景観が美しい地域です。
6月下旬、水田のあぜや法面に植栽された約3,000株のあじさいが咲き誇ります。毎年、この時期になると「湯船あじさいまつり」が開催され、地域の内外から多くの見物客が訪れます。
また、過去には、JR東海さわやかウォーキングなども誘致しています。


多数のホタルの乱舞するホタルの里づくりも進める
多数のホタルの乱舞するホタルの里づくりも進める

ホタルの里づくり

中山間地域総合整備事業足柄地区によりほ場整備された、湯船工区の農地を有効利用し保全していくため、中山間地域直接支払制度・湯船地区集落協定による保全活動が地域ぐるみで展開されています。
地域全体の鳥獣被害を防止する電気柵の直営施工や共同管理、法面・畦畔(けいはん)へのあじさい植栽や管理、ホタルの自生地の保全・拡大を目指したホタルの里づくりを実施しています。

平成27年度には「静岡県ほたるサミット小山町大会」で、本地区を会場にホタル鑑賞会などが開催されました。


「みくりやの郷」が設置されている「道の駅ふじおやま」
「みくりやの郷」が設置されている「道の駅ふじおやま」

地場産品と直売所

富士山の東麓、神奈川県境近くに位置する中山間地域で、富士山からの湧水が豊富に流れ、これにより地域ブランド米「ごてんばこしひかり」や、水かけ菜の栽培が盛んです。

地区近隣の「道の駅ふじおやま」には、農産物直売所「みくりやの郷」が設置され、地域農産物・加工品の販売が盛んにおこなわれています。

浄蓮の滝にほど近い、伊豆市茅野
浄蓮の滝にほど近い、伊豆市茅野

伊豆の屋根「茅野」

伊豆半島のほぼ中央に位置し、天城連山や鉢窪山(はちくぼやま)などの深い自然に囲まれ、天城越えで有名な「浄蓮の滝」や「八丁池」、狩野川の源流「滑沢渓谷(なめさわけいこく)」、「わさび田」など、富士箱根伊豆国立公園や伊豆半島ジオパークに指定される自然環境豊かな地域で、麓の集落には「茅野の棚田」が広がる水と緑に囲まれた地域です。

「天城ビジターセンター」は、伊豆半島ジオパークの情報発信施設として半島内3つ目の施設(道の駅天城越え・昭和の森会館内)。
伊豆半島の豊富な自然、源泉、食材…全ての根幹には、伊豆半島の特異な成り立ちが関係しています。地元の方、観光でお越しになった方、さまざまな方に伊豆半島ジオサイトを紹介しています。


茅野まるごとポスター展
茅野まるごとポスター展

棚田をつなぐ

茅野では、従来から旧天城トンネルや天城街道、昭和の森、浄蓮の滝などの天城地域内にある自然遺産の保全管理を行う一方、集落内の農地「茅野の棚田」を保全するため「はちくぼ会」を組織し、棚田保全活動や黒米や大豆などの栽培・販売を行っています。
また、若い世代の住民で「茅野塾」を立ち上げ、「茅野まるごとポスター展」や、地域内の保全活動、地域の情報発信に努めています。
ポスター展では、地域住民などをモデルとした同塾のポスター約40点が飾られ、人気投票もおこなわれます。温かい雰囲気のポスターに、この地に住みたいと思う方も!


ファーマーズヒル(旧かたつむり)
ファーマーズヒル(旧かたつむり)

茅野を楽しむ

地域内の「道の駅天城越え」には、「昭和の森会館」で天城の森林、農林業学習や地元食材のレストランを楽しむことができる他、「天城わさびの里」「竹の子かあさんの店」で農産物や加工品の直売がおこなわれています。また、「はちくぼ会」「茅野塾」では、もち米、黒米の田植えや稲刈り体験などの田舎暮らし体験ツアーを実施しています。

「モミの木沢里山食楽舞」では、わさびオーナー制度、焚き火バーなど。ファーマーズヒルでは、石窯ピザ焼き体験や工芸品づくり、川遊び、薪割り、五右衛門風呂など多くのアクティビティが楽しめます。伊豆半島の屋根に、2棟のログキャビン、オプションでツリーハウスの宿泊も可能です。令和3年から手作りキャンプ場が新設されました。


一面青々としたレタス畑
一面青々としたレタス畑

空港から望む美しい自然の邑

牧之原市の北東部に位置し、明治時代に本間賢三により本間隧道(ずいどう)が整備され、古くから農業の活性化を図ってきました。
現在ではお茶やお米、レタスやみかん等様々な農作物が栽培されており、多くの水資源を活用した、田畑の発展が目覚ましい地域です。
平成21年には、富士山静岡空港が開港し、世界へ繋ぐ邑(むら)としても注目されています。

また、美しい環境資源として多くのホタルが生息し、毎年5月から6月頃にホタルの鑑賞会をおこなっています。
世界でも珍しい三種のホタル(ゲンジホタル、ヘイケホタル、ヒメホタル)を見ることができる貴重な里は、地域の方による生態系保全活動により守られています。


稲作体験の様子
稲作体験の様子

地域街づくりの推進

市の地域街づくり事業にいち早く取り組み、発展を目指して、Facebookによる坂部のPRをおこなっています。ゆるキャラ「さかべっち」も作成され、地域の活性化のため活躍しています。
また、榛原里山の会の取り組みで、地元の坂部小学校の生徒に環境の学習会を開催したり、田植え体験を開催したりと、地域の資源の大切さを教えています。


石雲院(牧之原市指定文化財)
石雲院(牧之原市指定文化財)

石雲院・展望デッキ・飛翔軒

「石雲院(せきうんいん)」は、勝間田城主から寺領を寄進され、康正元年(1455年)に創建されました。
勝間田氏の菩提寺(ぼだいじ)として、また今川氏、武田氏、徳川氏と、有力な大名に庇護され、全国に800を超える末寺を数える、由緒ある古寺です。
山門、総門、参道の丁石、龍門の滝の彫刻など、建築や彫刻技術に優れており、市の指定文化財になっています。緑深い山中にあり、散策するだけで心が洗われるような境内です。

また、石雲院展望デッキが静岡空港の隣接地にあり、展望デッキでは地元の有志の方たちが「飛翔軒」を運営しています。
売れ筋はその日の朝に採れた野菜で、新鮮さと値段の安さから、土・日曜限定営業にもかかわらず多くのリピーターがおり、土曜の朝には主婦らが列を作ることもあります。


9月下旬、葉梨川沿いに咲く彼岸花
9月下旬、葉梨川沿いに咲く彼岸花

心のふる郷、葉梨西北

新東名高速「藤枝岡部IC」からわずか10分で行ける邑(むら)。そこに広がるのは、どこか懐かしい農村の原風景。
川に舞うホタル、山にはみかん、お茶畑。そして、アーモンドの花が、邑(むら)に新しい風を呼び起こします。

5月の中旬から6月初旬まで、葉梨川の滝見橋から川沿いに、約1.5キロにも渡りホタルの舞う姿を楽しめます。さらに上流の上大沢では、6月中旬までホタルの舞を楽しむことができます。
毎年5月の終わり頃に開催されるホタルまつり。「白ふじの里」を会場に、屋台や地元農産物を楽しめます。葉梨川沿いには手作りの竹灯篭が並びます。

同じ葉梨川沿いでは、春にはアーモンドの花が咲き誇り、秋には彼岸花の真っ赤な絨毯を楽しめます。
四季折々の自然が溢れる葉梨川を守っているのは、全戸参加の草刈作業。地域のみんなが集まることで、葉梨川の自然とともに、地域コミュニティも守っています。


アーモンドまつりでの餅つきの様子
アーモンドまつりでの餅つきの様子

アーモンドの里づくり

一社一村しずおか運動への取り組みとして、株式会社明治東海工場と協働し「アーモンドの里づくり」を進めています。株式会社明治から贈呈された苗木を葉梨山水会で維持管理し、訪れる人が楽しめる里づくりを進めています。
年に1回、アーモンドの花が咲く3月に開催するアーモンドまつりで、植樹者が苗木の手入れをおこなっています。お祭りで提供されるアーモンド餅は人気の一品です。


「しょうがシロップ」と「しょうが醤油」
「しょうがシロップ」と「しょうが醤油」

アンテナショップ「白ふじの里」

地元で開発した「しょうがシロップ」と「しょうが醤油」。地元産しょうがを使用し、しょうがのおいしさがギュッと詰まっています。
商品は、葉梨川沿いにある地域活性化施設「白ふじの里」で購入できます。この施設ではほかにも、そば打ち体験や味噌づくり教室、農業体験などを行い、地域の魅力を積極的に発信しています。

【「白ふじの里」ホームページ】
http://shirafujinosato.cocolog-wbs.com

ふるさとみかん山
ふるさとみかん山

静岡県の温州ミカン栽培発祥の地

岡部本郷は、静岡県の温州ミカン栽培発祥の地とされ、県下有数の産地として京浜市場等に出荷してきました。
かつては、みかんを肩に担いで山道を運んだり、索道でふもとまで降ろしたりと苦労が多かったのですが、今では農道が整備され、きれいに管理されたみかん園が広がっています。

ふるさとみかん山は、現況のみかん畑を利用した憩いの空間を創造しています。
本地域の特徴である傾斜地のみかん畑を使い、伝統的なみかんの栽培技術などを展示・保存し、自由に触れられ、楽しむことができるみかん園として整備されました。
人々がリフレッシュし、健康増進に役立つ場となっています。


収穫体験時に振る舞われる「みかんピラフ」
収穫体験時に振る舞われる「みかんピラフ」

活気あるみかん栽培とコミュニティ

岡部本郷は、県内温州ミカン発祥の地と言われています。現在もみかん栽培が盛んで、地元JAやスーパーで販売を行っています。
ふるさとみかん山で行われる健康福祉センター「きすみれ」との協働の収穫体験時には、地元みかんを使ったみかん料理が振る舞われ、特にみかんピラフが人気メニューとなっています。

また、みかん収穫体験を生かした、地域のコミュニティづくりをはじめ、東日本大震災被災地への無料配布等、みかんを使って様々な取り組みを実施しています。
農業振興会の活動で地元小学生に農作業を体験させており、お米の種まきから収穫、食べるまでの一連の農作業体験を12年間続けておこなっています。


紅は魔除け、緑は生命力をあらわす「花餅」
紅は魔除け、緑は生命力をあらわす「花餅」

花餅

花餅は古来、祭典時に用いられた菓子です。新粉皮のもち菓子に紅と緑をあしらい、その姿を花と見立て、神への感謝をこめています。
紅は魔除け、緑は生命力をあらわし、これを食べることで無病息災、五穀豊穣、家内安全となると言われています。立石神社祭典、若宮八幡祭典、六社神社祭典のときに町内の各菓子店で販売されます。

大人気のピザ焼き体験
大人気のピザ焼き体験

自然満喫! 体験&宿泊 ささま

平成19年3月に児童数の減少から地区唯一の小学校である笹間小学校が、134年の歴史に幕を閉じました。笹間小学校の閉校は、地域のコミュニティの柱を失うことを意味していました。
笹間地区の人々は、地域住民のつながりを失わないために自ら立ち上がることを決意。
笹間地区の住民有志とNPO法人が結集して、平成21年に「企業組合くれば」を設立しました。
「くれば」では、廃校となった旧笹間小学校の校舎を利用した宿泊体験施設「島田市山村都市交流センターささま」の運営を中心に、地域行事の運営や地域活性化活動など、活力ある邑(むら)づくりに積極的に取り組んでいます。

交流センターを会場とする「国際陶芸フェスティバルinささま」は、海外で活躍する陶芸家、若手陶芸家、そして笹間地区の住民が一丸となって取り組んでいるイベントです。
“アート”による新しい価値観をふるさとに根付かせることを目的として、陶芸家道川省三氏を陶芸教室の講師として依頼していたことがきっかけで実現に至りました。
開催時期は、山間の集落は陶芸一色に染まります。


販売されている笹間産のお茶
販売されている笹間産のお茶

地域特産品の販売

交流センター内に農産物販売所を設け、利用者に笹間産のお茶、シイタケ等を販売しています。
また、交流センター宿泊者の食事の約4割は「ささまふれあいの里」や民宿が提供し、料理には地域農産物が多く利用されており、農家の所得向上に貢献しています。

「ささまふれあいの里」は、中山間地域総合整備事業により平成15年3月に農産物加工・体験施設として整備されました。
20人の女性が参加し、交流センター利用者の食事を作っています。また、この女性たちは、交流センターの臨時職員として、さまざまな体験プログラムの協力者としても活躍しています。


笹間神楽(島田市無形民俗文化財)
笹間神楽(島田市無形民俗文化財)

一時消滅しかけた「笹間神楽」

伝統民族芸能「笹間神楽」は一時消滅しかけましたが、昭和43年地元青年団(のちの保存会)によって伝承活動が始まり現在に至っています。
昭和52年からは、地域の子供に伝統芸能が伝えられるようにと中学校の教育活動に取り入れられ、交流センターを練習会場として保存会が指導にあたり、毎年生徒らが神楽を舞っています。
第2回国際陶芸フェスティバルにおいて陶芸家道川氏と笹間神楽が競演したことがきっかけで、平成26年4月にフランスの陶芸展に招待され神楽を舞い、笹間の文化をPRしました。


植栽による景観形成
植栽による景観形成

汽笛鳴り、蛍舞い、心が和む抜里

大井川中流域に位置し、お茶を主体とした農業が中心に営まれています。緑豊かな自然環境に恵まれた地域で、広大な茶園内を邁進するSLは、鉄道ファンのみならず多くの人を魅了します。

ふじのくに美農里プロジェクト活動に取り組み、植栽等による美しい景観を維持しています。また、ホタルの生育による生態系の保全活動にも力を入れ、ホタルのシーズンになると地域内外からたくさんの人が足を運びます。
大井川鉄道に乗車した旅行客が思わず、途中下車したくなるような、自然が豊かで綺麗に整備された集落です。

地域の方が主体となり、上手川沿いで毎年6月中旬に「ホタル鑑賞会」が開催されています。会に向けて草刈りや清掃はもちろんのこと、幼虫の育成もおこなっており、毎年たくさんのホタルを見ることができます。
周辺に電灯が無いため、懐中電灯が必須になりますが、真っ暗な分、ホタルの光が美しく、幻想的な光景をみることができます。


シェーンブルン宮殿をモチーフにした「川根茶ぬくり園」
シェーンブルン宮殿をモチーフにした「川根茶ぬくり園」

川根茶ぬくり園

土地改良事業により綺麗に区画整理された茶園では、乗用型茶刈機が活躍し、邑(むら)の主要農産物であるお茶が、効率よく生産されています。近年では、急須で飲むお茶以外にも、ドリップ使用のお茶に取り組み、さらなる需要拡大を目指して頑張っています。

川根茶ぬくり園は、抜里地区8工場を再編したお茶工場です。外観は従来の茶工場のイメージを一新し、オーストリアのシェーンブルン宮殿をモチーフに、たいへんモダンな建物となっています。
加工設備も最新の製茶機械を導入し、1日約7tの荒茶が仕上がります。周辺への環境面を配慮しての集埃、防音装置はもちろん、安心、安全面でも最大限の注意を払い、トレーサビリティーシステム、二重の異物除去装置も設置されています。


勝負事にご利益があるとされる
勝負事にご利益があるとされる

パワースポット「五輪さん」

勝負事にご利益があるパワースポットとして、様々なスポーツチームや受験生から信仰を集めている場所です。
戦国時代には、狼煙台だったと伝えられており、毎年9月1日の縁日にはお菓子等が配られ、多くの参拝者でにぎわいます。


「瀬平けっこにせっ会」支援事業の環境学習
「瀬平けっこにせっ会」支援事業の環境学習

文政11年から続く平谷の流し焚

187年前の“水川の鉄砲水”と言われた大井川の大洪水での災害を受けてからの行事で、頑なに毎年7月14日には必ず厄除けとして津島神社へ焚(だい)を奉納しています。この行事は、文政11年(1828年)から連綿と続いています。
区民の空き地に麦を作り、焚(だい)の材料とします。区民のコミュニケーションの場、3世代交流の場となっています。
現在では大井川流域の中で、当地区のみが伝統を継承しています。

また、境川ダムから上流の流域は、きれいな水の中にしか住まない生き物がたくさん生息していて、南部小学校の環境学習の貴重な教材となっています。


グリーンティーガーデン「けっこい瀬平」
グリーンティーガーデン「けっこい瀬平」

瀬沢・平谷は茶産業のさきがけの里

茶農家であり茶商であった瀬沢の村松嘉蔵は、明治22年横浜に「川根商店」を開設しました。
川根茶のアメリカ輸出も手掛け、明治26年、コロンブス世界博覧会入賞。明治24年、川根随一の道路(平谷〜原山間)を完成させ、平谷の港は川根茶の一大集積所となりました。
以降、川根茶の名声は瀬平区の茶業に引き継がれ、昭和56年には瀬平農協青壮年部として農林大臣賞を受賞しました。
現在、瀬沢製茶組合、平谷製茶組合は、競争意識を持って切磋琢磨し、良質茶の生産に励んでいます。


瀬平区が発行した郷土史「瀬沢と平谷の昔語」
瀬平区が発行した郷土史「瀬沢と平谷の昔語」

よみがえった民話・伝説

郷土史「瀬沢と平谷の昔語」は、昭和59年~平成3年の7年間を費やして編纂(へんさん)されました。
筆跡にあるように、当地区が煎茶生産販売の興隆期には、大井川流域で家山に次ぐ第二の都と謳われた時代を作り、その後の「川根茶」の隆盛をけん引している史実、神事への畏敬や伝統的な行事の由来などの語りは、今生きる当区民の胸に自信と誇りを持たせてくれています。

「瀬沢と平谷の昔語」の編纂(へんさん)中に再認識、および発掘された民話・伝説が相当数ありました。その中で代表的なものを以下に表します。

○西の渡の伝説・七人塚 … 江戸時代初期
○坊主岩の話 … 江戸時代末期
○西楽寺の狸 … 年代不詳
○天狗に奪われた魚 … 明治中期
○いぼとり地蔵 … 明治30年頃
○大井川沿岸道中づくし … 明治末期
○春埜山のお犬様借り … 昭和初期まで